ECサイトの売上を上げるSNS活用法。活用のポイントと成功事例を紹介!

  • 2024.10.28
  • EC

ECサイトへの集客手段としてSNSを活用する企業が増えています。自社でSNSを活用した集客を検討しているものの、具体的に何をすべきか分からない方も多いでしょう。
ECサイトへの集客にSNSを活用する際は、ターゲットに合わせたプラットフォーム選びが重要です。また、コンテンツの投稿においては炎上リスクへの対策など注意すべき点もいくつかあります。
今回は、ECサイトの売上を上げるSNS活用法・注意点・成功事例を紹介します。

ECサイトにおいてSNSを活用するメリット

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ECサイトを運営するうえで、SNSの活用は非常に重要な戦略です。ECサイトにおいてSNSを活用するメリットはどこにあるのでしょうか。以下、主要な3つのメリットについて詳しく見ていきましょう。

基本的には無料で活用できる

SNSの最大の魅力は、基本的に無料でアカウントの開設が可能な点です。Facebook、Instagram、X(旧:Twitter)などの主要なSNSプラットフォームでは、企業アカウントも個人アカウントと同様に無料で開設・運用できます。
投稿を社内リソースでまかなう場合には、広告と異なり、追加の費用をかけずに利用が可能です。特に、予算の限られた中小企業やスタートアップにとって大きなメリットとなります。自社の商品やサービスに関する情報、プロモーション、顧客とのコミュニケーションなど、多岐にわたる活動を無料で展開可能です。
もちろん、より効果的なSNS運用のために有料の広告サービスを利用したり、専門家に運用を依頼したりすることもあります。しかし、最初のステップとして無料で始められる点は大きな利点です。ECサイトの運営者は低リスクでSNSマーケティングを試せるため、効果を見極めた上で必要に応じて投資を増やすことができます。

新規顧客の獲得に貢献できる

SNSの活用は、ECサイトへの新規顧客の導線を設置する上で非常に効果的です。SNSで発信する情報にECサイトへのURLを記載しておけば、興味を持ったユーザーがワンクリックで訪問することができます。
また、SNSの大きな特徴は拡散性の高さです。魅力的なコンテンツや商品情報を投稿すれば、フォロワーが情報をシェアし、さらに多くの人々の目に触れる可能性が高まります。比較的短期間で広範囲に情報が拡散され、ブランドや商品の認知度を大きく向上させられる点がメリットです。

顧客ロイヤリティを高められる

SNSの大きな強みは、顧客と1対1のコミュニケーションを行える点です。ECサイトでの購入後も、SNSを通じて継続的に顧客とつながりを持つことができます。例えば、顧客からのコメントへ丁寧に返信したり、商品の使用感についての投稿にリアクションしたりして顧客との関係性を深められます。
また、SNSを通じて顧客の声に耳を傾ければ、商品やサービスの改善点を見つけることができます。顧客の意見や要望を積極的に取り入れ、商品開発やサービス改善に反映させれば、顧客満足度を高められる点もメリットです。
SNSを通じて顧客とのコミュニケーションを深め、きめ細やかな対応を行うことで、ロイヤリティの高い顧客を育成できます。長期的な視点で見た際には、ECサイトの安定的な成長と収益の向上につながる重要な要素となります。

ECサイトにおけるSNS活用のポイント

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SNSの活用メリットについて理解を深めたところで、次は具体的な活用ポイントについて見ていきましょう。効果的なSNS運用には、戦略的なアプローチが不可欠です。ECサイトでSNSを活用する際の重要なポイントを2つ紹介します。

ターゲットとなる顧客属性と親和性の高いSNSを選ぶ

SNSの世界は多様性に富んでおり、プラットフォームごとに特性やユーザーの属性が大きく異なります。そのため、自社の商材やターゲット顧客層に最も適したSNSツールを選択することが、効果的な運用の第一歩です。
例えば、若年層をターゲットとする場合、若いユーザーが多いInstagramやTikTokが効果的かもしれません。ビジネスパーソンをターゲットとする場合は、ビジネスの場で用いられるLinkedInが適している可能性があります。
ターゲット顧客の年齢層・職業・興味関心などを綿密に分析し、自社製品と親和性の高いSNSプラットフォームを選択しましょう。より効率的に潜在顧客にリーチし、エンゲージメントを高められます。なお、各SNSの詳細な特性については、次の章で詳しく紹介します。

専任のSNS担当者をアサインする

SNSの効果的な運用には、可能な限り専任のSNS担当者を配置することが望ましいです。SNSマーケティングは単に情報を一方的に発信するだけでなく、ユーザーとの相互コミュニケーションが非常に重要な要素となります。
そのため、業務に集中できる専任の担当者を設置することで、より効果的なSNS運用が可能です。担当者を明確に定め、可能な限りSNS運用に集中できる環境を整えましょう。

SNSごとの特性を知って活用しよう

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効果的なSNSマーケティングを展開するためには、各プラットフォームの特性を理解することが不可欠です。各SNSには独自の特徴や強みがあります。以下では、主要なSNSの特性とECサイトでの活用方法について詳しく見ていきましょう。

X(エックス)

X(旧:Twitter)は、リアルタイムな情報共有と簡潔なコミュニケーションが特徴のプラットフォームです。1つの投稿で140文字の制限があるため、ユーザーは簡潔かつインパクトのあるメッセージを発信します。
大きな特徴は、拡散力の強さです。リポスト機能により、面白いコンテンツや重要な情報がユーザーを通して瞬時に広がります。ハッシュタグを使用することで、特定のテーマに関する会話に参加したり、トレンドを把握したりできます。
ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 新商品の発売や在庫の補充をリアルタイムで告知
  • 顧客からの質問や意見を収集し迅速に対応話題のイベントや季節に合わせた商品プロモーションを展開
  • 影響力のあるユーザーと協力し、商品の認知度向上
  • 独自のハッシュタグを作成し、ユーザー参加型のキャンペーンを実施

Xを活用すれば幅広い層へのリーチと迅速な情報発信が可能となり、ECサイトの認知度向上や顧客エンゲージメントの強化につながります。

YouTube

YouTubeは、世界最大の動画共有プラットフォームであり、豊富な視聴者層と高い情報発信力が特徴です。特徴としては、視覚的な情報伝達が可能な点が挙げられます。商品の使用方法や特徴など動画を通して説明することで、文字や静止画では伝えきれない魅力を効果的に伝えられます。
また、長時間の視聴が可能なため、深い内容のコンテンツも提供可能です。ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 商品の詳細な紹介や使用感のレビューを提供し、購買意欲を高める
  • 商品の使用方法や活用方法を動画で紹介
  • 企業や商品の背景にあるストーリーを伝え、ブランド価値を高める
  • 新商品発表会やQ&Aセッションをライブで配信し、リアルタイムで顧客とつながる
  • 人気YouTuberとのコラボレーションで、商品の認知度を大きく向上

YouTubeを活用することで、ECサイトを単なる販売の場から顧客に価値ある情報を提供するプラットフォームへと進化させることができます。これにより、顧客との信頼関係を構築し、長期的な売上増加につなげられます。

Instagram

Instagramは、ビジュアルを重視したSNSプラットフォームで特に若年層を中心に人気があります。特徴としては、美しい写真や短い動画を中心としたコンテンツ共有が挙げられます。ストーリーズ機能を使用した24時間限定の投稿も可能です。
また、ハッシュタグ機能を使用することで、特定のテーマに関する投稿を簡単に見つけられます。ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 高品質な商品写真や使用シーンの動画を投稿し、商品の魅力を視覚的に伝える
  • インフルエンサーに自社商品を紹介してもらい、フォロワーを中心に認知度を大きく向上
  • 商品を使用しているユーザーの投稿を紹介し、リアルな使用感を伝える
  • 投稿画像から直接商品ページにリンクを貼り、スムーズな購買導線を作る

Instagramを効果的に活用することで、商品の視覚的魅力を最大限に引き出せます。また、若年層を中心とした新規顧客の獲得とブランドイメージの向上につなげられる点もメリットです。

Facebook

Facebookは世界最大のSNSプラットフォームであり、幅広い年齢層のユーザーが活用しています。特徴としては、多様なコンテンツ形式に対応している点が挙げられます。テキスト・画像・動画・ライブ配信など、さまざまな形式で情報を発信可能です。
また、詳細なターゲティング広告が可能で、年齢・性別・興味関心など細かい条件設定ができます。ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 長文投稿が可能なため、商品の特徴や使用方法を詳しく説明できる
  • Facebookグループ機能を活用し、商品やブランドのファンコミュニティを作れる
  • 新商品発表会やセールなどのイベントを告知し、参加者を募る
  • メッセンジャー機能を活用し、1対1での顧客対応が可能
  • サイト訪問者に対してFacebook上で再度広告を表示し、購買を促進

Facebookを活用することで、幅広い年齢層にリーチできます。詳細な商品情報の提供やコミュニティ形成を通じて、顧客との長期的な関係構築が可能な点もメリットです。

TikTok

TikTokは短尺動画を中心としたSNSプラットフォームで、特に若年層を中心に急速に普及しています。特徴としては、数十秒程度の短い動画が中心という点です。音楽・エフェクトを簡単に追加でき、ユーザーが気軽に創造的な動画を作成・共有できます。
また、アルゴリズムによる高度なコンテンツのおすすめ機能により、ユーザーの興味に合った動画が次々と表示されます。ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 短時間で商品の特徴や使い方を印象的に伝える動画を作成
  • 商品に関連したチャレンジ企画を用意し、ユーザー参加型のキャンペーンを展開
  • TikTokで人気のクリエイターと協力し、商品のPRを行う
  • 流行の音楽やダンスを取り入れた商品紹介動画を作成し、拡散性を高める
  • ライブ配信機能を活用し、リアルタイムでの商品紹介や質問対応を行う

TikTokを効果的に活用することで、若年層を中心とした新規顧客の獲得やブランドの認知度向上を図れます。特に、視覚的な訴求力の高い商品やトレンドに敏感な顧客層をターゲットとするECサイトにとっては強力なマーケティングツールです。

LINE

LINEは日本で最も普及しているメッセージングアプリであり、幅広い年齢層に利用されています。特徴としては、まず高いリーチ率が挙げられます。メッセージの開封率がほかのSNSと比較して非常に高く、ユーザーとのダイレクトなコミュニケーションが可能です。
また、スタンプやリッチメッセージなど、独自の機能を活用した柔軟な情報発信ができます。ECサイトへの活用方法としては、以下のような戦略が効果的です。

  • 商品情報やセール情報を直接ユーザーに届けられる
  • LINE限定クーポンを配布し、購買を促進
  • 自社アカウントのホーム画面にカテゴリーやおすすめ商品へのリンクを設置
  • LINEのショッピングプラットフォームと連携し、露出を増やす

LINEを活用すれば、ユーザーとの距離感が近いコミュニケーションが可能です。顧客ロイヤリティの向上やリピート購入の促進につながります。

SNSを利用する際の注意点

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各SNSの特徴・活用方法を確認したところで、実際にSNSを運用する前に把握しておくべき重要な注意点をご紹介します。SNSは強力なマーケティングツールですが、適切に管理しないと予期しないリスクを招く可能性があります。以下の点に留意して、安全かつ効果的なSNS運用を心がけましょう。

炎上のリスクがある

SNSを利用する際の注意点は、炎上のリスクがある点です。SNSを適切に活用すれば、商品やサービスの認知度を急速に高められます。一方で、不適切な投稿や対応は瞬く間に広まり、企業イメージを大きく損なう「炎上」につながる可能性が高いです。
一度公開してしまった内容は、すぐに削除したとしてもスクリーンショットや転載によって拡散されてしまいます。特に、社会的に敏感な話題や特定の個人・団体を批判するような内容は炎上のリスクが高いため、細心の注意が必要です。

投稿の頻度やタイミングに配慮する

SNS運用において、投稿の頻度やタイミングは非常に重要な要素です。適切な頻度とタイミングで投稿すれば、フォロワーとの良好な関係を維持してエンゲージメントを高められます。
一般的には、週末の集客を狙って毎週金曜日に投稿するなど定期的なパターンを設けることが効果的です。ただし、最適な投稿タイミングは業種や対象顧客層によって異なるため、自社の状況に合わせて調整する必要があります。
投稿のタイミングを決める際には、以下の点に注意を払いましょう。

  • 社会情勢への配慮:大規模な災害や事故、社会的に重大な出来事が発生している際には、通常の投稿を控えるべきか検討する
  • 競合他社の動向:同業他社の大きなイベントや発表と重ならないよう注意する
  • ほかのマーケティング活動とのシナジー:テレビCMやイベントなど、ほかの宣伝活動とタイミングを合わせることで相乗効果を狙う

投稿の頻度やタイミングに細心の注意を払うことで、SNSを通じたコミュニケーションの質を高めてブランドイメージの向上につなげられます。

返信などのガイドラインを定める

SNSを運用する際は、返信などに関してガイドラインを定めましょう。SNSは双方向コミュニケーションの場であり、ユーザーからのリアクションは避けられません。リアクションへ適切に対応することで、顧客との関係強化やブランドイメージの向上につながります。
しかし、一方で不適切な対応は炎上のリスクを高めることがあります。そのため、返信などのコミュニケーションに関するガイドラインを事前に定めておくことが重要です。以下のような点について、明確なルールを設定しておきましょう。

  • どのようなコメントに返信するか
  • ネガティブコメントへどのように対処するか
  • 個人情報の取り扱いはSNS上でどこまで対応し、どの時点で別のチャンネルに移行するか

上記のガイドラインを定めれば、SNS担当者がスムーズかつ一貫性のあるコミュニケーションを行えます。複数の担当者がいる場合でも、統一された対応が可能です。
SNSは確かに気軽に無料で始められるツールですが、適切な準備と運用体制が整っていないまま実施すると、企業の信頼を大きく損なう可能性があります。そのため、SNSリテラシーの強化を社内で徹底して行うことが不可欠です。定期的な研修や最新のSNSトレンドや事例の共有など、継続的な教育を通じて全社的なSNSリテラシーの向上を図りましょう。

EC事業におけるSNS活用成功事例

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EC事業におけるSNS活用した成功事例として、以下の2つを紹介します。

  • Instagramを活用したECサイトへの集客
  • Xを活用したECサイトへの集客

Instagramを活用したECサイトへの集客

Instagramを活用した大手家具メーカーの成功事例を紹介します。Instagram内にある「ショッピング機能」を活用し、自社アカウントからECサイトへうまく送客している事例です。
Instagramのプロフィール欄に「ショップ」ボタンがついており、タップすると製品のカタログが表示されるようになっています。投稿の写真にECサイトへのリンクをつけており、気になった商品をそのまま購入できる動線を設計しています。Instagramからスムーズに商品を購入できるようにしており、自社の売上拡大につなげている事例です。

Xを活用したECサイトへの集客

Xを活用した大手アパレルメーカーの成功事例を紹介します。ファッションのコーディネート例をXで投稿し、自社商品の使用イメージを具体的にして興味をひきつける点が特徴です。コーディネート例で使用する商品のURLも添付しており、すぐに購入できる動線も整えています。
新商品の販売予告なども投稿しており、自社商品の認知拡大にも活用しています。Xで情報発信を通じて、商品PRを効果的に行っている点が特徴です。

SNSを活用してECサイトの売上を増加させましょう

SNSの戦略的活用により、ECサイトの成長を加速させられます。適切なSNS運用は、ブランドの認知度拡大・顧客とのコミュニケーション強化や顧客生涯価値(LTV)の向上につながる点がメリットです。これらの要素が相乗効果を生み出し、最終的にはECサイトの売上増加に貢献します。
効果的なSNS戦略の立案と実行には、販売の場となるECサイト自体の運用管理も重要です。Omni-Base for DIGITAL'ATELIERは、ECサイト機能を有しています。商品の検索・詳細情報表示などの展示機能やカート・注文機能、会員情報管理機能を備えるECサイトの構築が可能です。
企画ページの制作やお知らせ掲載などのサイト運用機能も備えており、SNSからアクセスしたユーザーを効率的に購買へと導くことができます。ECサイトの運用を効率化して売上増加につなげたい方はOmni-Base for DIGITAL'ATELIERをぜひご検討ください。