【ECサイトのSEO対策】ページタイトル・ディスクリプション・見出しタグの役割とは?

  • 2025.05.12
  • EC

ECサイトを運営していると「なぜクリックされないのか」「検索結果に意図した情報が出てこない」といった悩みに直面するケースがあります。ECサイトにアクセスが集まらない原因は、タイトル、ディスクリプション、見出しタグ(hタグ)の設計などのSEO対策にあるかもしれません。

SEOとは、検索エンジン最適化のことです。検索エンジンとは検索結果をどのように出すかの仕組みのことで適切なSEO施策を実施することで、自社ECサイトを検索結果の上位に表示させることも可能になります。数ある競合の中から自社のECサイトを見つけてもらうため、SEO対策に取り組まれている企業が多くなっています。

ECサイトのSEO対策の全10回連載の第1回目となる本記事では、ページタイトルやディスクリプション、見出しタグの役割をわかりやすく解説します。本記事を読むことで、ECサイトに必要なSEO対策把握し、効率よくアクセスを獲得する手法が理解できます。ECサイトへのアクセスを増やし、自社の売上拡大につなげましょう。

タイトル、ディスクリプション、見出しタグ(hタグ)それぞれの役割

タイトル、ディスクリプション、見出しタグ(hタグ)それぞれの役割

Webページの構造を理解して適切に情報を伝えるためには、タイトル・ディスクリプション・見出しタグ(hタグ)の役割を正しく把握する必要があります。上記の要素は、検索エンジンとユーザー双方にとってページ内容を理解する手がかりとなるためです。

SEOの観点からも、タイトル・ディスクリプション・見出しタグを適切に設定することで、検索順位やクリック率の向上が期待できます。まずはタイトル・ディスクリプション・見出しタグの役割とSEOへの影響について詳しく解説します。

タイトルの役割

タイトルとは、文字通り表示させるページのタイトルのことを指します。タイトルタグ(titleタグ)を用いることで、「ページが何について書いてあるのか」を、ページおよびWebサイトを巡回して情報を集めているクローラーに伝えることができます。
タイトルは検索エンジンの検索結果やブラウザのタブに表示され、ユーザーにとってページを訪れるかどうかの判断材料となります。
SEO対策としては、タイトルに適切なキーワードを含め30文字前後で簡潔にまとめることが重要です。また、ページごとにユニークなタイトルを設定することで、検索エンジンに正確な情報を伝えられます。タイトルはユーザーの興味を引き、クリックを促すための重要な要素であるため、魅力的な表現を心がけましょう。

ディスクリプションの役割

ディスクリプションは、検索結果でタイトルの下に表示されるページの概要説明文です。検索エンジンのランキングには直接的な影響はないとされていますが、クローラーがページの内容を把握する助けになるうえにユーザーのクリック率に大きく関与します。
SEO対策の観点からは適切なキーワードを含め、120〜160文字程度で簡潔にページ内容を要約することが効果的です。魅力的なディスクリプションはユーザーの興味を引き、クリックを促す要因となります。また、ページごとに固有のディスクリプションを設定すれば、クローラーにより正確な情報を提供できます。

見出しタグ(hタグ)の役割

見出しタグ(hタグ)は、Webページの内容を階層的に構造化するためのHTMLタグです。見出しタグにはh1からh6までのタグがあり、「数字が小さいほど大きいくくり」「数字が大きいほど細かいくくり」を表します。
適切な見出し構造は、ユーザーがページ内容を理解しやすくするだけでなく、検索エンジンのクローラーがコンテンツを正確に把握するのにも役立ちます。見出しには、コンテンツに関連するキーワードを自然に含めることでSEO効果が期待でき、検索結果で上位表示されやすくなる点がメリットです。

タイトルとh1タグの違い

タイトルタグ(titleタグ)とh1タグは、どちらもページの主題を示す役割を持ちますが、使用される場所と目的が異なります。タイトルタグは検索エンジンの検索結果やブラウザのタブに表示され、外部からページを識別するために使用されるタグです。
一方、h1タグはページ内の最上位の見出しとして、ユーザーにページの主題を伝えるために使用されます。多くの場合、タイトルタグとh1タグの内容は一致しますが、必ずしも同一である必要はありません。

タイトルを考える際のポイント

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ここでは実際にタイトルを考える際に注意すべきポイントについて紹介します。以下の4つのポイントを押さえて、魅力的なタイトルを作成しましょう。

文字数は32文字以内

タイトルの文字数は、検索結果での表示を考慮して32文字以内に収めることが望ましいです。検索エンジンではタイトルが長すぎると途中で省略されてしまい、重要な情報が伝わらなくなる可能性があります。
特に、スマートフォンなどのモバイルデバイスでは表示領域が限られているため、短めのタイトルが効果的です。また、簡潔なタイトルはユーザーにとっても理解しやすく、クリック率の向上につながります。

検索キーワードをなるべく前半に組み込む

タイトル内に検索キーワードを含める際は、なるべく前半に配置することが効果的です。検索エンジンの表示ではタイトルの後半が省略されることがあるため、重要なキーワードが見えなくなる可能性があります。
また、ユーザーは検索結果を流し読みする傾向があり、タイトルの前半に注目するケースが多いです。そのため、キーワードを前半に配置するとユーザーの目にとまりやすくなり、クリックされる確率が高まります。

ページの内容がわかるものにする

タイトルを設定する際は、ページの主題や提供する情報が明確に伝わるようにしましょう。ユーザーは検索結果からタイトルを見て、どのページをクリックするか判断します。
そのため、曖昧な表現や抽象的な言葉を避け、具体的でわかりやすい言葉を使用しましょう。

また、タイトルと実際のコンテンツが一致していないと「欲しい情報がなかった」と判断されてユーザーが離脱してしまいます。ユーザーの離脱率が高いとECサイトの評価に悪影響を与えるため、タイトルは実際のコンテンツ内容を反映したものにしましょう。

具体的な数字や記号を入れる

タイトルに具体的な数字や記号を含めることで、ユーザーの注意を引きやすくなります。数字は通常のテキストと比較して目にとまりやすい上に、ユーザーがコンテンツ量をイメージしやすくなるためです。
例えば、「5つの方法」や「2025年最新」など数字を使うことで内容の具体性が増し、クリック率の向上が期待できます。

また、数字に加えて「!」「?」などの記号を適切に使用すれば、タイトルに視覚的なアクセントを加えられます。ただし、過度に記号を使用するとコンテンツ内容を理解しづらく逆効果となる可能性があるため、バランスを考慮しましょう。

ディスクリプションを考える際のポイント

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つぎにディスクリプションを考える際の注意点についてご紹介いたします。
ディスクリプションは検索結果でタイトルの下に表示されるページの概要説明文であり、ユーザーのクリック率に大きく影響する要素です。
適切なディスクリプションを設定すれば、検索エンジンとユーザーの双方にページ内容を正確に伝えられます。以下3つのポイントを押さえて、効果的なディスクリプションを作成しましょう。

PCは120文字前後、スマホは70文字前後

ディスクリプションの表示文字数はデバイスによって異なり、PCでは約120文字前後、スマートフォンでは70~80文字程度が表示されます。そのため、両方のデバイスで適切に表示されるように、70文字前後で作成するのが望ましいです
ディスクリプションで表示できる文章は限られているため、重要な情報は前半に配置して途中で省略されても内容が伝わるように工夫しましょう。

各ページ固有の文章を作成する

ディスクリプションは各ページの内容を正確に伝えるために、ページごとに固有の文章を作成しましょう。同じ文章をすべてのページに設定すると、検索エンジンからの評価が下がる可能性があります。
また、ユーザーにとってもページの内容がわかりづらくなり、クリック率の低下につながります。ディスクリプションで設定する内容がない場合は、同じ文章をすべてのページに設置するより、設定しないほうが好ましいです。

コンテンツを閲覧するメリットがわかるように記載する

ディスクリプションにはコンテンツの内容や閲覧するメリットを明確に記載しましょう。ディスクリプションはタイトルと合わせて検索結果に表示される情報であり、ユーザーがページをクリックするかどうかの判断材料となるためです。

例えば、「初心者でも簡単に理解できる」「最新の情報を提供」などユーザーが得られる利益を具体的に示しましょう。また、競合との差別化を図るために独自の視点や特徴を盛り込むことも効果的です。

見出しタグ(hタグ)を考える際のポイント

見出しの構造とSEOへの影響の強度

最後に、見出しタグ(hタグ)を考える際のポイントを紹介します。見出しタグにはh1からh6までの6種類があり、各タグの役割に応じた使い分けが重要です。
適切な見出し構造はユーザーの理解を助け、検索エンジンにも内容を正確に伝えられます。以下では、各見出しタグの使い方と注意点について詳しく解説します。

各見出しの役割に合わせて記載する

見出しタグ(hタグ)はHTMLでコンテンツ階層構造を明確に示すために使用されます。h1からh6までのタグがあり、数字が小さいほど話題としてのくくりは大きくなります。

例えば、h1はページ全体の主題を示す重要な見出しです。h2はh1の下位に位置するセクションの見出し、h3はさらにその下に位置する見出しとなり、細分化された内容を表します。
h4~h6はh3以下の内容です。上記のように階層構造を意識して見出しを設定すれば、ユーザーは情報を整理しやすくなります。ただし階層が深くなりすぎるとユーザーが情報を把握しづらくなるため、使用は必要最低限にとどめるのがよいでしょう。

また、見出しタグによりクローラーもコンテンツ構造を正確に把握できSEO効果が期待できるため、装飾目的ではなく情報の構造を示すために使用しましょう。

h1は1ページに1つでタイトルを記載する

h1タグは、ページ全体の主題を示す最も重要な見出しタグです。クローラーやユーザーに対して、ページの内容を端的に伝える役割を果たします。そのため1ページにつき1つだけ使用しましょう。h1タグにはページのタイトルを記載するのが一般的です。

h2は章単位や目次見出しなどの粒度で設置する

h2タグはh1タグの下位に位置する中見出しとして使用され、コンテンツを章ごとに分ける際や目次の見出しとして設定されます。h2タグを適切に使用することで、ページ全体の構造が明確になり、ユーザーは情報を把握しやすくなります。
h2タグの内容は簡潔でわかりやすい表現を心がけ、ユーザーが見出しを読むだけで記載されている内容を把握できるようにしましょう。

h3はh2の内容をさらに細分化して説明する際に利用する

h3タグはh2タグの下位に位置する小見出しとして使用され、h2で示した内容をさらに細分化して説明する際に利用します
例えば、h2で「SEO対策の基本」と記載した場合、h3では「キーワード選定」「内部対策」「外部対策」など具体的な項目に分けて解説が可能です。
h3タグを適切に使用すれば、コンテンツの構造がさらに明確になり、ユーザーは情報を整理しやすくなります。

h4以降は補足や例題など

h4タグ以降は、h3タグの内容をさらに細分化して説明する際に使用されます。例えば、h3で「キーワード選定」と記載した場合、h4では「キーワードの種類」「選定方法」など、具体的な補足情報を記載します。
ただし、見出しの階層が深くなりすぎるとユーザーが情報を把握しづらくなる可能性が高まるため、h4タグ以降の使用は必要最小限にとどめ、コンテンツの構造が複雑になりすぎないように注意しましょう。
また、h5やh6タグはなるべく使用は避けるのが望ましいです。

一目で内容がわかるようにする

見出しはユーザーがコンテンツの内容を瞬時に把握するための重要な要素です。抽象的な表現ではなく具体的な内容を含めることでユーザーの理解を助けます
例えば、「効果的なダイエット方法」よりも「1週間で3kg減を目指すダイエット法」のほうが具体的で魅力的な見出しといえます。
また、見出しは検索結果にも表示されるケースがあるため、ユーザーの興味を引くような表現を心がけましょう。見出しに具体性と明確性を持たせれば、ユーザーの途中離脱も防ぎやすいです。

キーワードを見出しにも入れる

見出しにキーワードを含めることは、SEO対策として有効です。検索エンジンは見出しを重要な要素として評価するため、適切なキーワードを盛り込むことで、検索順位の向上が期待できます。
ただし、キーワードを過度に詰め込むと不自然な文章になり、ユーザーの読みやすさを損ないます。自然な文脈でキーワードを取り入れ、ユーザーにとってわかりやすい見出しを作成しましょう。また、見出しの前半にキーワードを配置することで、検索結果での視認性が高まります。

ターゲットに合わせた単語を使用する

見出しに使用する言葉は、ターゲットユーザーに合わせて選定しましょう。専門的な用語を多用すると一般ユーザーには理解しづらくなります。ただしあまりにも簡単な表現では専門性を求めるユーザーニーズを満たせません。見出しに記載する文章ではターゲットの知識レベルや関心に応じた単語を選び、適切なトーンで表現しましょう。

実際の検索結果を見ながら調整していきましょう

タイトルやディスクリプション、見出しタグ(hタグ)の設定は、SEOにおいて重要です。しかし、Googleはユーザーの検索意図により適した情報を提供するため、ページ内のコンテンツを基に検索結果に表示されるタイトルやディスクリプションを自動的に変更するケースがあります。
そのため、実際の検索結果を定期的に確認し、意図した情報が表示されているかをチェックしましょう。また、使用しているCMSやWebサイト構築ツールがページごとにディスクリプションを個別に設定できるかどうかを確認し、必要に応じて設定を見直すことも効果的です。

なお、EC事業のバックオフィス業務を支援する「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」ではECサイト構築・運用機能を備えており、ページごとのディスクリプション設定も可能です。
ECサイトのSEO対策を効率的に進め、アクセス増加・売上拡大を目指したい方は「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」をぜひご検討ください。