【ECサイトのSEO対策】画像の役割と最適化させるためのポイントを解説

  • 2025.05.12
  • EC

ECサイトのコンテンツを作成する際、テキストばかりに注目しがちですが「画像」の設定もSEOにおいて非常に重要な要素です。表示速度に配慮した画像圧縮やaltテキストの設定、ファイル名の工夫など、ちょっとしたひと手間が検索順位やユーザー体験に大きく影響します。

ECサイトのSEO対策についての全10回連載の第2回目となる本記事では、画像の役割・活用のポイントをわかりやすく解説します。本記事を読むことで、ECサイトにおける画像設定を最適化して検索結果で上位表示させられる可能性が高まります。画像設定を最適化して、自社ECサイトのアクセス増加・売上拡大につなげましょう。

SEOにおける画像の役割

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Webコンテンツにおいて画像は情報を視覚的に伝える重要な要素です。画像を適切に配置できれば、ユーザーの理解を助けてコンテンツの魅力を高めます。ここでは、SEO(検索エンジン最適化)の観点から画像がどのような役割を果たすのかを詳しく見ていきましょう。

コンテンツ理解の向上によるUX向上

ECサイトで画像を適切に使用すれば、ユーザーはテキストだけでは伝わりにくい情報を直感的に理解できます。例えば、複雑なデータをグラフで示したり、商品の特徴を写真で示したりすることで、情報の把握が容易になります。
結果として、ユーザー体験(UX)が向上し、サイトへの満足度が高まります。Googleなどの検索エンジンは高品質なコンテンツを評価する傾向があり、UXの向上はSEO対策としても有効です。実際、ページの滞在時間の延長や直帰率の低下は、検索順位の向上につながるとされています。

画像検索結果による流入が見込める

Googleでは、通常のウェブ検索結果とは別に画像検索結果が提供されています。ユーザーが特定のキーワードで画像検索を行った際、適切に最適化された画像が上位に表示されれば、サイトへの新たな流入経路となります

特に、デザインやイメージなどが重要な商品やサービスを提供している場合、画像検索からのアクセスは無視できません。画像の最適化を行えば、画像検索結果での上位表示が期待できます。その結果として、サイト全体のトラフィック増加につながります。
具体的な施策としては画像の説明であるalt属性の適切な設定、ファイル名の最適化、画像の品質向上などが挙げられます。

画像を設置する際のポイント

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画像の効果を最大化するためには適切な方法での設置が不可欠です。ここでは、SEO効果を高めるために押さえておきたい画像設置のポイントを紹介します。

ページ内の画像の容量をなるべく落とす

画像のファイルサイズが大きいとページの表示速度が遅くなり、ユーザー体験の低下や検索エンジンからの評価の低下につながります。そのため、ECサイト内に画像を設置する際は容量を可能な限り小さくしましょう。
一般的には、画像1枚あたり200KB以下を目安にすると良いとされています。画像の容量を削減する方法としては、「画質を保ちながら圧縮を行う」「用途に応じて適切なファイル形式を選択する」などが挙げられます。

なお、主な用途別に適したファイル形式は以下のとおりです。

  • 写真:JPEG
  • 透明な背景が必要な画像:PNG
  • アイコンやロゴ:SVG
  • 高い圧縮率と品質を両立:Webp

上記の形式を適切に使い分けることで画像の品質を保ちつつ、ページの表示速度を向上することができます。

デバイスの種類によらず閲覧しやすいサイズにする

画像は全てのデバイスで適切に表示されるように、サイズを調整して設置しましょう。特に、Googleはモバイルファーストインデックス(※)を採用しているため、スマートフォンでの閲覧のしやすさがSEO評価に大きく影響します。

具体的な施策としてはレスポンシブデザインを採用し、画面に応じて画像のサイズや配置が自動的に調整されるようにするのが有効です。また、画像内に文字が含まれる場合は、スマートフォンでも読みやすいフォントや文字サイズを選択しましょう。

※モバイルファーストインデックスとは、スマートフォンで表示されるページの情報をもとにランキングや検索結果に表示するために必要な情報を取得すること

altテキスト(代替テキスト)を設定する

altが記載されている例

ECサイトに画像を設定する際は、altテキスト(代替テキスト)を設定しましょう。altテキストは、画像が表示されない場合やスクリーンリーダーを使用するユーザーが画像の内容を理解するためのテキスト情報です。altテキストを設定すると、検索エンジンのクローラーが画像の内容を理解する手助けとなり、SEO効果が期待できます。
altテキストを設定する際は80文字程度を目安に、画像の内容を具体的かつ簡潔に説明しましょう。例えば、「青い空と白い雲が広がる夏の海岸の風景」など画像が示す内容がわかるような文章にします。

また、関連するキーワードを自然に含めれば、画像検索での上位表示を狙うことも可能です。ただし、キーワードを詰め込みすぎるとスパムと判断される可能性があるため、注意が必要です。

画像ファイル名を工夫する

画像を設置する際には、ファイル名を工夫することがSEO対策として有効です。altテキストが画像の内容を説明するものであるのに対し、ファイル名は画像のタイトルのような役割を果たします。
画像の内容が一目でわかるような名前を付けることで管理がしやすくなるだけでなく、検索エンジンのクローラーが画像の内容を理解しやすくなります
例えば、「IMG001.jpg」や「image1.png」のような汎用的な名前ではなく、「black-cat-sleeping.jpg」のように画像の内容を具体的に示す名前を付けましょう。

また、ファイル名には英単語を使用し、単語の区切りにはハイフンを用いると良いでしょう。日本語のファイル名は、環境によっては文字化けや表示の不具合を引き起こす可能性があるため、避けることが望ましいです。

オリジナルの画像を利用する

オリジナルの画像を利用することは、SEO対策として非常に効果的です。フリー素材や一般的によく使用されている画像を使用するとほかのサイトと差別化が難しくなり、コンテンツの独自性が損なわれる可能性があるためです。
一方で、自分で撮影した写真や独自に作成したイラスト、インフォグラフィックなどのオリジナル画像を使用すれば、コンテンツに独自性を持たせられます。検索エンジンは独自性の高いコンテンツを評価する傾向があり、オリジナル画像を使用すると検索順位の向上が期待できます。

また、オリジナル画像はユーザーにとっても新鮮で魅力的に映るため、サイトの信頼性やブランドイメージの向上につながる点もメリットです。

記事の内容に関連した画像を設置する

記事の内容に関連した画像を設置することは、SEO対策として重要なポイントです。画像が記事の内容と一致していれば、ユーザーは情報を視覚的に理解しやすくなってコンテンツの理解度が向上します

また、検索エンジンのクローラーは画像の周辺テキストやalt属性、ファイル名などから画像の内容を判断します。そのため、記事の内容と関連性の高い画像を使用すれば、検索エンジンがコンテンツのテーマを正確に把握しやすくなり、SEO評価の向上が可能です。
例えば、料理のレシピ記事において、完成した料理の写真や調理工程の画像を掲載するとユーザーは手順を視覚的に理解しやすいです。さらに、画像のalt属性やファイル名にも記事のキーワードを適切に含めることで画像検索結果での上位表示が期待できます。

画像も適切に設定してSEOに取り組みましょう

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ECサイトで設定する画像は単なるビジュアル要素と思われがちですが、実はSEOにおいても重要な役割を担っています。
画像のサイズやファイル形式の最適化、altテキストやファイル名の設定など少しの工夫でユーザーにとってより価値のあるコンテンツに仕上がります。
検索エンジンも上記のような細やかな最適化を評価する傾向にあるため、画像にも配慮したコンテンツ作成が求められます。
今回紹介した対策に取り組み、ECサイトのアクセス増加・売上拡大を目指しましょう。