【ECサイトのSEO対策】SEOの基本は「キーワード選定」から!ECサイトにおけるキーワード対策の方法を紹介
- 2025.07.16
- EC

ECサイトのSEO対策は、キーワード選定が最重要項目と言っても過言ではありません。どんなに優れたECサイトでも、Googleなどの検索エンジンで検索されなければ、訪問者を集めることが難しくなります。
ECサイトのSEO対策の全10回連載の第8回目となる本記事では、SEO対策におけるキーワードの選定方法から実際のページへの組み込み方、そして無料で使えるツールについても解説します。本記事を読めば、ECサイトにおけるSEOを考慮したキーワード選定と効果的な組み込みがスムーズにできるようになります。
自社ECサイトのSEO対策を万全にし、ブランド価値を向上させて売上拡大につなげましょう。
SEOキーワードの選定の6つの方法
SEOキーワードの選定方法は、大きく分けて以下の6つです。
- メインキーワードを決める
- メインキーワードに関連するキーワードを探す
- ユーザーの悩みや課題となるキーワードのリストアップ
- 競合サイトが利用しているキーワードを確認する
- キーワードのグルーピングを行う
- キーワードの検索ボリュームを調べる
上記の方法を活用して、自社のECサイトにマッチしたSEOキーワードを選定しましょう。
1.メインキーワードを決める
SEOキーワードを選定する前に、まずはコンテンツの軸となるメインキーワードを決定しましょう。どのようなメインキーワードを設定するかによって、後続の関連語抽出やコンテンツ設計も大きく変わるためです。メインキーワードは、ユーザーが検索したときに商品やサービスの表示がされることが望ましいキーワードを考えると設定しやすいです。
たとえば、「オンライン英会話」をメインキーワードとして設定する場合、GoogleキーワードプランナーやKeywordmapなどのツールで月間検索数や競合度を調査します。
次に、自社のドメインパワーやコンテンツ量を基に単体キーワードと複合キーワードのバランスを見て判断します。単体キーワードである「オンライン英会話」の競合度が高すぎる場合は、検索意図に近く、競合が少なめの複合キーワード「オンライン英会話 比較」などを選ぶのも有効です。
2.メインキーワードに関連するキーワードを探す
メインキーワードが決まったら、次は関連語やサジェスト語を幅広く抽出します。Google検索の下部に表示される再検索キーワードと、検索窓に入力時に現れるサジェストキーワードの両方を確認しましょう。たとえば、「オンライン英会話」の関連キーワードを調べると、以下のような候補があげられます。
- オンライン英会話 おすすめ
- オンライン英会話 キッズ
- オンライン英会話 安い
- オンライン英会話 ランキング
- オンライン英会話 ネイティブ
- オンライン英会話 初心者
- オンライン英会話 ログイン
- オンライン英会話 中学生
- オンライン英会話 大人
- オンライン英会話 比較
ラッコキーワードやUbersuggest、Keyword ToolなどのSEOキーワードツールを使うと、サジェスト・関連キーワードを一度で網羅的に抽出できます。
3.ユーザーの悩みや課題となるキーワードのリストアップ
次に、ターゲットのペルソナが抱える悩みや課題に直結するキーワードを掘り下げてリストアップします。まずはペルソナ像を設定し、ユーザーがオンライン英会話を選ぶ際の疑問や障壁を整理しましょう。
たとえば、「発音が不安」「続けられるか不安」「コスパが気になる」など、ユーザーが抱えうる具体的な悩みをあげます。そして、上記の悩みに対応する検索語句として事前に抽出したキーワードを以下のように紐づける流れです。
- 「発音が不安」→「オンライン英会話 発音 上達」
- 「続けられるか不安」→「英会話 続かない 対策」
- 「コスパが気になる」→「廉価 オンライン英会話 比較」
ユーザーの悩みや課題に関連するキーワードを紐づける際は、競合や検索ボリュームもしっかり確認し、優先度をつけながら整理します。
4.競合サイトが利用しているキーワードを確認する
自社サービスと類似する競合サイトが、どのようなキーワードで集客しているかを分析するのは非常に有効です。まずは、競合サイトのURLをAhrefsやUbersuggestなどのSEOツールに入力し、検索エンジンから流入キーワード群を取得しましょう。
この分析作業により、自社では対策をしていない「競合が実際に上位表示されているキーワード」や「流入が多いが競合が狙っていないキーワード」を洗い出せます。
5.キーワードのグルーピングを行う
キーワードを「検索ユーザーの意図やトピックの類似性」でグルーピングし、関連キーワードごとに1つの記事に集約する構造を設計しましょう。複数のキーワードを羅列するだけでは重複した内容のコンテンツが生まれやすく、サイトのSEO評価を下げてしまう可能性があるためです。
グルーピング作業で「オンライン英会話 比較」「オンライン英会話 おすすめ」といった検索意図が近いキーワードをまとめれば、1記事で効率的に対策できます。キーワードのグルーピングを行えば、自社サイト内で同一キーワードを複数ページに分散せず、検索エンジンの評価を1つの記事に集中させられます 。
6.キーワードの検索ボリュームを調べる
各キーワードの「月間検索ボリューム」の把握は、キーワード選定の優先度をつけるうえで不可欠です。月間検索ボリュームは「そのキーワードを使って月に何回検索されているか」を示す指標で、Googleキーワードプランナーなどのツールで調べられます。
検索ボリュームの多いキーワードは大量のアクセスを見込めますが、競合も多数参入しているため自社ドメインの強さと照らし合わせて判断が必要です。
一方、検索ボリュームが多くなくても「競合が少ない」「ユーザーの悩みに直結している」キーワードはコンバージョンにつながりやすいなどコンテンツでの成果を狙いやすい傾向があります。調査結果はスプレッドシートにまとめ、ボリュームとSEO対策難易度を組み合わせた優先順位スコアをつけて可視化すると記事制作や改善の判断がしやすいです。
SEOキーワードをサイトへ組み込む方法
SEOキーワードをサイトへ組み込む方法は、以下の4つです。
- タイトルタグにSEO対策キーワードを入れる
- ディスクリプションにSEO対策キーワードを入れる
- hタグにSEO対策キーワードを入れる
- ECサイトの一覧や詳細ページにSEO対策キーワードを入れる
上記の方法を活用して、自社のECサイトに無理なく自然な形でSEOキーワードを組み込みましょう。
タイトルタグにSEO対策キーワードを入れる
タイトルタグは検索エンジンの結果画面に表示されるため、SEO対策キーワードを真っ先に入れたい箇所です。一般的には32文字以内を目安にし、メインキーワードは前半に配置します。
たとえば、「オンライン英会話 比較」がSEO対策キーワードとして設定している場合、以下のような形でキーワードをタイトルに入れ込みましょう。
- 「オンライン英会話サービス主要10社比較|初心者向けおすすめ口座も紹介」
さらに、読者のクリックを誘発するために数字や記号を組み込むとクリック率も向上します。
ディスクリプションにSEO対策キーワードを入れる
ディスクリプションは検索結果で表示されるタイトルの下部に表示される文章で、内容の補足とCTR向上に貢献します。ページごとに個別に設定し、関連キーワードも盛り込みながら自然な文章にしましょう。ディスクリプションの長さはPCでは120文字前後で特にモバイルでは70文字前後が見切れにくい範囲のためどのデバイスでも問題ないように70文字前後で作成することが望ましいです。
上記の範囲内で以下3つの要素をディスクリプションに盛り込むと、ユーザーのアクセスを促しやすくなります。
- メインキーワード
- 関連キーワード
- ユーザーの行動を促す文言
ただし、キーワードの詰め込みは避けてユーザーが読みたくなる、かつ内容と整合性のある文章にしましょう。
hタグにSEO対策キーワードを入れる
hタグ(h1~h6)はページ構造を明確にし、検索エンジンのクローラーに内容を伝える重要な要素です。hタグに対策キーワードを含めれば、「このトピックはこのキーワードがテーマだ」とクローラーに認識されやすくなります。
具体的には、h1タグにはページ全体の最重要キーワードを1つ入れ、h2やh3には関連キーワードやサジェストワードを自然に配置しましょう。ただし、キーワードを詰め込みすぎると逆に不自然になるほか、検索エンジンにスパムと見なされる可能性があるため注意が必要です。
またユーザーが見出しを見るだけでもページの内容が把握できるように、キーワードは左詰め、かつ自然な文脈で配置することが理想的です。
ECサイトの一覧や詳細ページにSEO対策キーワードを入れる
ECサイトの場合、キーワード配置は商品一覧ページや詳細ページでも非常に重要です。特に、「商品カテゴリ」や「商品名」を検索クエリと一致させれば、検索結果での露出数が向上します。
まず、商品一覧・カテゴリページには「カラコン 通販」などのSEO対策ワードを盛り込んだタイトルや見出しを設け、カテゴリ名とディスクリプションなどのメタタグも整合性を持たせると効果的です。
商品詳細ページには、「掃除機 紙パック 交換方法」のような形で「商品名+キーワード」を入れこみましょう。特定のニーズに対応するページとして評価され、当該キーワードでの検索順位向上につながります。
ただし、ユーザーの理解を損なう表現やキーワードの詰め込みは避けてください。自然な導入文や要約文の中で「使い方」「特徴」「価格帯」などを織り交ぜながらキーワードを含めるのが望ましいです。
SEO対策キーワードを選定する際におすすめのツール
SEO対策キーワードを選定する際におすすめのツールとして、以下の3つがあげられます。
- サーチコンソール
- Googleトレンド
- Googleキーワードプランナー
上記のツールを活用して、自社のECサイトに最適なSEO対策キーワードを選定しましょう。
サーチコンソール
サーチコンソールはGoogleが提供する現状のサイト流入キーワードを把握できるツールで、検索目的と適合させるのに最適です。「検索パフォーマンス」レポートでは、「自社のECサイトがどのクエリで表示され、どれだけクリックされているか」がわかります。サーチコンソールで「掲載順位が5位〜20位で、クリック率が低いキーワード」などを抽出すれば、コンテンツの見直しや対策キーワードの追加に役立ちます。
上記のように、実際にアクセスしてほしいユーザー層に合致する検索語を確認できる点がサーチコンソールの大きな強みです。
Googleトレンド
Googleトレンドは、用語の利用頻度がどのように変化しているかを相対指数で確認できるツールです。過去1年だけでなく2〜3年にわたる変動を見られるため、単なる一時的な流行と長期的なトレンドを見極められます 。
また、関連キーワードや急上昇ワードも表示されるため、今後注目され始めているキーワードも把握できます。カテゴリや国別の傾向、「YouTube検索」での伸びや地域ごとの流行度も可視化され、ニッチな分野やローカルSEO施策にも活用が可能です。
Googleキーワードプランナー
GoogleキーワードプランナーはGoogle広告出稿者向けのツールですが、広告出稿をしていなくても無料で利用できます。「新しいキーワードを見つける」機能で、自社商品やビジネスに関連する語句の候補と検索ボリューム目安の取得が可能です。
さらに、「検索ボリュームと予測」機能ではキーワードの月間検索数と入札単価、競合度も確認でき、SEOと広告の両面で戦略構築に役立ちます。
なお、Google広告を出稿していないとボリュームは「100〜1,000」などのように概算の数値でしか表示されない点に注意が必要です。
適切なキーワードを選定してSEO対策を実施し流入増加を目指しましょう
SEO対策で成果を出すためには、適切なキーワードの選定と効果的な配置が欠かせません。まずはメインキーワードを決め、関連語やユーザーの悩みに基づく語句を洗い出しましょう。次に、検索ボリュームや競合調査を行い、グルーピングによってカニバリゼーション(サービスの奪い合い)を防ぐ設計が重要です。
そして、選定したキーワードは、タイトルタグ・ディスクリプション・hタグ・ECサイトの各ページに自然な形で反映させます。
Googleが提供するサーチコンソール・トレンド・キーワードプランナーなどを活用すれば、より戦略的なキーワード選定が可能になります。自社のECサイトに適切なキーワードを選定し、効果的なSEO対策を実施して流入増加を目指しましょう。