【EC担当者必見!】ECサイト運営業務と必要なスキルを徹底解説
- 2026.02.04
- EC
「ECサイト運営で、やることが多すぎて終わりが見えない......」
集客・受注処理・問い合わせ対応などの業務に追われ、会員獲得や売上アップなどの重要な施策に手が回らないEC担当者も多いでしょう。
重要なのは、売上に直結するコア業務にリソースを集中し、それ以外の業務の効率化・自動化を進めることです。
そこで本記事では、ECサイト運営業務と必要なスキルを体系的に解説します。あわせて、ECサイトを運営するうえでの課題と解決策も紹介します。
ECサイト運営の基本業務
ECサイト運営の基本業務は、主に以下の5つです。
- マーケティング業務
- データ分析業務
- 在庫・物流管理業務
- カスタマーサポート業務
- UI/UX改善業務
広い視野を持って、他業務との連携を意識することがECサイト運営のポイントです。
1. マーケティング業務
マーケティング業務とは、ECサイトの販促や集客を実施し、購入率を高め、LTVを最大化させるための業務全般を指します。マーケティング業務で扱う具体的な施策の例には、以下のようなものがあります。
- SEO(検索エンジン最適化):サービスや商品のニーズにあったキーワードにおいて、検索意図に合致したコンテンツを制作するなど、Googleなどの検索結果で上位表示を狙う
- Web広告運用:リスティング広告、ディスプレイ広告、SNS広告などを運用して集客を図る
- SNS運用:InstagramやX(旧Twitter)などのSNSで自社商品・サービスの情報を発信し、集客する
上記の業務は専門性が高いため、社内リソースが不足している場合には、広告運用やSEO記事制作を専門会社へ外部委託するケースもあります。しかし、外部に委託する場合でも、ディレクションする担当者には、各施策のKPI(中間目標)を理解し、施策を決定するための基礎知識が求められます。
2. データ分析業務
データ分析業務とは、アクセスデータや売上データなどをもとに、ユーザーの購買行動を分析し、具体的な改善アクションを導き出す取り組みです。データ分析では、主に以下の2つの視点で業務を実施します。
【アクセス解析】
- 使用ツール例:Googleアナリティクス、サーチコンソール
- 分析内容と目的:「誰が・どこから・どうやって」サイトに来たかを分析し、効果的な集客チャネルを見極めて広告などの予算配分を最適化する
【売上・商品分析】
- 使用ツール例:カートシステム管理画面、CRMツール
- 分析内容と目的:「何が・いつ・どのくらい」売れたのかを分析し、実施したキャンペーンの効果検証や商品戦略の改善を実施
データ分析の本質は、単に数字を見るだけではありません。離脱率の高いページを特定し、「入力フォームがわかりにくい」など、離脱理由の仮説を立てて改善施策を実行する必要があります。そのため、「分析→仮説→施策→検証」のサイクルを回し続けることが重要です。
3. 在庫・物流管理業務
在庫・物流管理業務とは、商品の仕入れから保管、配送、そして返品対応に至るまでの流れを管理する業務です。特に配送業務は、顧客の手元に商品を届ける重要な接点であり、顧客満足度にも直結します。在庫・物流管理業務において、担当者が取り組むべき具体的な課題には、以下のようなものがあります。
- 在庫の適正化:過剰在庫は保管コストの増加につながり、欠品は販売機会の損失を招くため、最適な在庫回転率を設定し、必要な発注数や在庫数を管理する
- 配送コストの管理:配送コストを最適化するため、配送資材や配送業者の再選定、送料無料ラインの見直しなども検討する
- 返品フローの整備:返品ポリシーを明確にし、スムーズな返金・交換対応ができる体制を整える
自社リソースでの対応が難しい場合は、物流代行サービスを利用し、在庫・物流管理業務全体をアウトソーシングするのも有効な手段です。
4. カスタマーサポート業務
カスタマーサポート業務とは、問い合わせ対応やクレーム処理を通じて顧客の不安・不満を解消し、信頼関係を構築する業務です。効果的なカスタマーサポート体制の構築には、以下のような対応があります。
- 配送状況の確認や返品方法などの定型的な質問には、AIチャットボットやFAQページを設置して対応
- 複雑なクレームや相談には、専門スタッフが対応
カスタマーサポート部門に寄せられるユーザーの声は、後述するUI/UX改善にもつながる貴重な情報です。
5. UI/UX改善業務
UI/UX改善業務とは、ユーザーがECサイト内で快適に商品を閲覧・購入できるように、画面デザインや操作方法などを改善する業務です。EC担当者は常にユーザー視点をもち、以下のポイントを客観的にチェックし続ける必要があります。
- ECサイトにおけるボタンの押しやすさ、文字の大きさ、画像の読み込み速度などスマートフォンでの操作性を最優先に設計
- 入力フォームにおける購入完了までの入力項目を簡易化し、カゴ落ちを防ぐ
- 実物を手に取って確認できないECサイトでは、記載されている商品情報が購買決定の重要な情報になるため、記載内容を定期的に見直す
UI/UXの改善では、ヒートマップなどのツールを用いてユーザーが離脱しやすいポイントを可視化するなど、チェックにかかるリソースを抑えることもできます。
ECサイト運営の課題と見直すべき業務
ECサイト運営でよくある課題として以下の3つを取り上げます。
- 売上が伸びない
- 在庫の過不足
- カスタマーサポートの遅延
これらの課題は、経営にあたえるインパクトも大きいため、早期の発見と対処が求められます。
売上が伸びない
ECサイトの購買率や売上が向上しない要因は、サイトにアクセスしたユーザーに対し、適切な購買体験を提供できていないことによる機会損失です。集客施策や顧客行動の可視化、そしてECサイトにおける買いやすさの3点を包括的に見直す必要があります。
ECサイトで売上が伸びない場合、具体的に見直すべきポイントには、以下のようなものがあります。
- マーケティングの見直し:アクセス数の増減だけではなく、購買意欲の高いユーザーを集められているか再確認する
- 商品ページのUI/UX改善:「画像が少ない」「サイズがわかりにくい」などのユーザーの不満を解消し、購入への心理的ハードルを下げる
集客の質とサイトの使いやすさを同時に最適化できれば、訪れたユーザーの離脱を最小限に食い止められます。
在庫の過不足
在庫の過不足は、利益を直接的に圧迫する経営課題です。過剰在庫はキャッシュフローの悪化と保管コストの増加を招き、欠品は売上機会の損失を生んでしまいます。
在庫の過不足の課題を解決するためには、以下の業務において見直しが必要です。
- 担当者の経験や前年ベースでの発注をやめ、直近のトレンドや市場動向なども加味した統計的な需要予測を導入
- ECカートシステムと実店舗、倉庫の在庫をリアルタイムで同期できる在庫連携ツールを導入し、適正在庫を維持する仕組みを構築
正確なデータとシステム連携によって適正な在庫量を維持できれば、キャッシュフローの健全化も期待できます。
カスタマーサポートの遅延
「返信が来ない」「電話が繋がらない」など、カスタマーサポートの遅れは顧客満足度を低下させる要因になり、顧客の離反にもつながります。
カスタマーサポート対応の遅れに課題がある場合、具体的な改善策としては以下のようなものがあります。
- 配送状況や返品ルールなどの定型質問をAIチャットボットで自動化
- 「メールは24時間以内に返信する」「チャットは30秒以内に応答」など、具体的なルールを設定
- 問い合わせ内容の分類を自動化し、緊急度の高い案件を優先的に対応するフローを構築
自動化によって生まれたリソースを、特別な対応が必要な案件に集中させれば、サポート品質全体の底上げが可能になります。
EC運用のスキルを身に付ける方法

EC運用のスキルを身に付ける方法として、主に以下の3つが挙げられます。
- 学習プランの作成
- 基本知識の習得と最新情報の収集
- 実務を通じた改善・向上
身につけた知識や収集した情報を実務で試し、計画的にPDCAを回すサイクルによって、EC運用のスキル向上を目指しましょう。
学習プランの作成
EC運用に必要な知識・スキルを身に付ける際は、学習プランを作成して行いましょう。EC運営業務は範囲が広いため、計画的に学習を進めることが重要です。
3ヵ月程度の短期集中プランを作成し、段階的にスキルを積み上げるのがおすすめです。
以下では、EC運営が未経験の方に向けた学習プランの例をまとめました。
【1ヵ月目】
- GoogleスキルショップでGoogleアナリティクスの基礎講座を修了
- ネットショップ検定のテキストを活用し、業務フローを把握
- 自社サイトの管理画面の操作を通じ、業務やシステムを理解
【2ヵ月目】
- 競合他社のサイトを分析し、良い点(購入導線や画像の撮り方)をリスト化
- 自社のFAQページを見直し、不足している情報を追記
- 簡単な商品登録や画像差し替え作業を実施
【3ヵ月目】
- Googleアナリティクスで離脱率が高いページを特定
- 商品の売上アップを目指し、キャッチコピー変更などの改善施策を1つ実行
- 施策の結果を数字で振り返り、次の改善案を提出
このように「知識→操作→分析・改善」の順でステップを踏めば、モチベーションを維持しながら着実にスキルアップできます。
基本知識の習得と最新情報の収集
まずは、EC運営における基本知識を習得し、最新情報を収集しましょう。インターネット上には、さまざまなEC関連の学習コンテンツが公開されていますが、特におすすめのコンテンツは以下になります。
- Googleアナリティクス認定資格:Googleが公式トレーニングプラットフォーム「スキルショップ」で無料公開している学習コース
- ネットショップ検定:受注から配送、顧客対応まで、運営業務の全体像を把握できる
- ネットマーケティング検定:Webマーケティングの基本構造や集客施策のセオリーを習得できる
- 各ECプラットフォームの公式コンテンツ:Shopifyや楽天市場などの各プラットフォームはECで売るためのノウハウを公式ブログや動画で公開している
ネット上には情報が溢れていますが、まずはこうした信頼性の高い公式情報や資格を通じて正しい知識を体系的に学びましょう。
実務を通じた改善・向上
習得した知識や情報は、実際のサイト運営で実践することにより、さらなる向上や改善が見込めます。なお、習得した知識や情報を使ってECサイトの施策を行う場合、最初から大きな改善を目指すのではなくまずは小さな改善からチャレンジしてみてください。最初に取り組むべき小規模な改善例として、以下の3つが挙げられます。
- バナー画像の変更:トップページのバナー画像を変更し、クリック率の変化を計測
- 商品説明文の修正:商品説明の冒頭に「こんな人におすすめ」というターゲット像を追記し、滞在時間の変化を確認
- メルマガの件名テスト:AパターンとBパターンなど、複数の件名を用意して配信し、それぞれの開封率を比較
小規模な改善を繰り返せば、業界特有のトレンドや自社商品が売れるパターンなどを理解できるようになります。
ECサイト運営に向いている人
ECサイト運営に向いている人の特徴として、以下が挙げられます。
- マルチタスクの実施に抵抗がない人
- データと数値に抵抗がなく、改善の意思を持って行動できる人
- コミュニケーション力がある人
これらの能力をバランスよく発揮できる人が、単なる管理業務を超えて変化の激しいEC市場で勝ち残るサイトを運営していくことができます。
マルチタスクの実施に抵抗がない人
マルチタスクの実施に抵抗がない人は、ECサイトの運営に向いています。EC運営では、「セールの企画を考えながら、急な在庫切れに対応し、顧客からのクレームに対応する」などの状況が日常茶飯事です。
1つの業務に没頭するタイプよりも、複数の作業を同時に回せる人のほうが、ECサイト運営には向いています。ただし、マルチタスクはやり方を間違えると作業効率が低下するため、以下のポイントを意識して進める必要があります。
- 優先順位付け:「今すぐやるべきこと」と「重要だが急ぎではないこと」を瞬時に判断し、タスクを切り替えるスピード感が求められます。
- 完璧を求めない:すべての業務を完璧に行うことは難しいので、スピードを優先しながら状況に応じて臨機応変に対応することが必要です。
変化の激しいEC市場では、完璧を目指して立ち止まることよりも、走りながら改善を繰り返すことが重要です。
データと数値に抵抗がなく、改善の意思をもって行動できる人
ECサイト運営に向いているのは、データと数値に抵抗がなく、さらに改善の意思をもって行動できる人です。ECサイトは実店舗と異なり、アクセス数や購入率など顧客の行動がすべて数字として残ります。
そのため、顧客行動を中心としたデータを上手く活用できる人が、ECでの売上を効率的に伸ばせます。ECサイトでのデータを扱う際に求められるスキルは、以下のとおりです。
- 「アクセス数はあるのに売れない」などの事実から、「価格が高いのか」「送料がネックか」など原因の仮説を立てられる分析力
- 解析ツールで離脱率が高いページを見つけてキャッチコピーを修正するなど、改善アクションまで落とし込める行動力
数字を根拠に仮説と検証を繰り返し続けることが、ECサイトで成果を出すための条件となります。
コミュニケーション力がある人
コミュニケーション力がある人も、ECサイト運営に向いています。EC担当者は、他部署の人や社外の人との打ち合わせなどが多くあります。ECサイト運営で具体的に関わる人は、主に以下のような人です。
- 物流・配送会社:集荷時間の交渉、配送料金の改定対応などでコミュニケーションが必要
- 制作会社・ライター:サイトリニューアルや記事作成のディレクションなどでコミュニケーションが必要
- 購入者:クレーム対応やレビューへの返信など、顔が見えない相手へ配慮したコミュニケーションが必要
トラブルが発生した際には、関係各所へ迅速に連絡し、代替案を提示して場を収める調整力もECサイトの信頼性を守るポイントとなります。
まとめ
企業のECサイト運営は、マーケティング・物流・カスタマーサポートなど幅広い業務を通して利益を生み出す経営活動そのものです。売上の伸び悩みや在庫問題などの課題を解決するためには、カゴ落ち率や需要予測などの数値に基づいた業務の見直しが不可欠です。
ECサイト運営をスムーズにするためには、基礎知識を習得しつつ、現場で小さな改善を繰り返して成功パターンを見つける必要があります。マルチタスクをこなし、顧客やデータと誠実に向き合いながら業務を見直し続けられる人が、ECサイトの成長を牽引できます。
なお、こうしたECサイトにおける業務の見直しをバックアップするのがECサイト支援ツール「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」です。「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」では、オンラインとオフラインの顧客データや在庫を一元管理できます。
そのため、ECにおける在庫・物流管理の効率化とマーケティング施策の精度向上を同時に図れます。ECサイトの業務見直しを図りたい企業は、ぜひ「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」をご検討ください。