アパレル・ファッション業界でAIをどう活用する?メリット・活用法・事例を紹介
- 2024.07.17
- アパレル
近年は人材不足・コスト削減などの観点から、AIを活用するアパレル・ファッション企業が増えています。しかし、興味はあるもののAIをどのように活用すべきか分からない方も多いでしょう。
アパレル・ファッション業界ではAIチャットボットによる顧客対応・コーディネートの自動提案など、幅広い場面でAIが活用されています。活用方法次第では人材不足解決だけでなく、売上増加・顧客満足度向上も可能です。
今回はアパレル・ファッション業界でのAI活用方法について、メリット・活用法・事例などを紹介します。
アパレル・ファッション業界でAIを活用するメリット
AIはさまざまな産業でその活用が始まっており、アパレル・ファッション業界も例外ではありません。アパレル・ファッション業界においてAIの導入が広がっている理由は、AIがもたらすメリットが大きいためです。
以下では、アパレル・ファッション業界におけるAI活用のメリットについて解説します。
メリット① 人材不足への対応
AIの活用は、人材不足の解決に効果的です。アパレル・ファッション業界は人手不足が深刻な課題となっています。特に販売員の確保が難しく、店頭での接客サービスの質の低下が危惧されています。
このような状況に対してAIを活用することで、人材不足への対応が可能となるのです。たとえば、AIによるチャットボットや音声アシスタントを導入すれば、顧客からの問い合わせ対応を自動化できます。
AIの導入により、簡単な問い合わせ業務から解放され、人的リソースを接客やサービス向上に振り分けることができます。人材が不足しがちな状況においても、質の高い接客サービスを提供し続けることが可能になります。
メリット② コスト削減
AIの活用は、コスト削減にも寄与します。アパレル・ファッション業界では、適切な在庫管理が大きな課題です。需要予測に基づいた適切な仕入れが行えないと売れ残りや品切れが発生し、コスト増加・機会損失につながります。
AIは大量のデータを分析し、精度の高い需要予測に長けている点が特徴です。過去の販売データ・天候・イベントなどの外的要因を学習させ、AIが需要を予測すれば適切な仕入れ量を決定することができます。
また、AIを活用した自動化により、在庫管理業務の効率化も期待できます。AIの活用は無駄なコストを削減し、収益の最大化を図れる点がメリットです。
メリット③ 売上アップ
AIの活用は、売上アップに貢献する点もメリットです。アパレル・ファッション業界では顧客一人ひとりの好みに合った商品を提案し、満足度を高めることが売上アップに直結することは言うまでもありません。
AIを活用すれば過去の購入履歴・検索履歴・外的要因などのデータから顧客の好み・サイズ・価格帯などを分析し、的確な商品提案が可能です。たとえば、ECサイトではAIが顧客の体型や着用イメージを分析し、似合う商品を提案できます。
店頭でも顧客の購買データからAIが顧客の好みを判断し、リアルタイムで適切な商品提案が可能です。AIによるパーソナライズされた提案が、顧客満足度と売り上げの向上に寄与します。
アパレル・ファッション業界でのAI活用方法
現在、アパレル・ファッション業界においてさまざまなAI活用が進められています。前述したように、AIの高度な分析力と処理能力を活かせば、業務効率化や顧客サービスの向上など多くのメリットが期待できます。ここから具体的なAI活用方法について以下の見出しで見ていきましょう。
AIチャットボット
アパレル企業のECサイトでは、AIチャットボットを導入して顧客からのさまざまな問い合わせに自動で対応できます。商品の素材や洗濯方法、在庫状況や配送に関する質問などに自動で答えることが可能です。
また、チャットボットは顧客の質問内容を分析し、データとして蓄積もできます。蓄積したデータを活用すれば顧客のニーズや課題を詳細に把握し、商品開発やサービス改善に役立てられます。
チャットボット上でのやり取り履歴を分析すれば、新たな販売機会の発見につながる点もメリットです。たとえば、「この商品を購入しようと思ったが〇〇な点が気になった」といった発言から、商品改善のヒントが得られます。
コーディネート提案
AI技術を用いたコーディネート提案は、非常に有用な活用方法です。まず、顧客に自身の服を撮影してアップロードしてもらい、AIが服の色・柄・シルエットを分析します。
さらに、AIは気になっている新商品との組み合わせを瞬時に分析し、最適なコーディネートを提案します。顧客は購入前にさまざまな着こなしがイメージでき、服の買い控えや返品リスクを低減できる点がメリットです。
店頭ではAIが顧客の好みを推測し、試着した服に合うアイテムをリアルタイムで提案できます。AIによる的確なコーディネート提案は購入意欲を高め、クロスセル(関連商品の追加販売)にもつなげられます。AIを活用した新しい買い物体験は、顧客満足度の向上と売上アップの両立を実現可能です。
具体的なAI活用事例
具体的なAI活用事例として、以下の3つをご紹介します。
- 生成AIによる着用画像の自動生成
- AIチャットボットで売り上げが大幅増加
- 実店舗で3Dボディスキャナーを活用した自動採寸
活用事例① 生成AIによる着用画像の自動生成
画像生成AIをスタイリングの提案に活かす取り組みを行うアパレル企業があります。具体的には専用のアプリに備わる画像試着機能を活用し、企業がもつ顧客データをもとに着用画像のAI自動生成を行うのです。
画像生成AIを活用すれば、従来のモデル撮影写真だけでは判断が難しい消費者のライフスタイルに合ったスタイリング提案ができます。また、企業側のモデル・衣装手配に要するコストを削減して業務効率化につなげられる点も魅力です。
活用事例② AIチャットボットで売上が20%以上増加
ある大手アパレル企業では、AIチャットボットを導入し前年比20%以上の売り上げ増加につなげています。同社ではECサイト経由で問い合わせがあった場合に、営業時間外の対応が手薄で販売機械の損失につながっていた点が課題でした。
そこでAIチャットボットを導入し、24時間顧客からの問い合わせに対応できるようにしました。これにより購買意欲を下げずに購入へとスムーズに導けたため、結果として顧客満足度向上と売り上げ増加を同時に達成しています。
活用事例③ 実店舗で3Dボディスキャナーを活用した自動採寸
女性用インナーをメイン商品として展開するアパレル企業では、3DボディスキャナーとAIを活用した自動採寸を実現しています。具体的には、3Dスキャナーでバスト・ウエストなど体の各部位を細かく計測します。計測データをもとに、販売員のノウハウを蓄積したAIが体に合った商品を自動で提案してくれる流れです。
インナーウェアは試着ができないケースが多く、自分に合ったサイズが見つけにくい問題があります。3DボディスキャナーとAIを活用し、試着をしなくても自分に最適なサイズのインナーウェアを見つけられるため、顧客満足度の向上につなげています。
AIを使うことで顧客体験の向上も期待できる
AIを活用すれば、アパレル・ファッション業界における顧客体験の大きな向上が期待できます。AIチャットボットによる的確な応対・コーディネート提案による新しい買い物体験など、AIは顧客とのタッチポイントを強化して満足度を高められます。AIを活用し、アパレル・ファッション企業の売上増加・顧客満足度向上につなげましょう。
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Omni-Base for DIGITAL'ATELIERはECサイト、店舗運営を総合的に支援するツールで、AIをスムーズに導入できるよう外部のAIツールとの連携に優れています。具体的にはAIチャットボットを自社ECサイトと連携させ、AIを活用した顧客対応が可能になります。
AIチャットボットを構築するための専門的な技術が不要なため、手間もかからず素早くAI活用に取り組めるのがメリットです。
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