OMOの事例7選|パートナー会社の選定ポイントなども解説
- 2024.02.08
- OMO
オンラインとオフラインを融合させる「OMO(Online Merges with Offline)」ですが、導入するにあたって、参考となる事例が知りたい方も多いのではないでしょうか?自社の業務環境に似た事例を参考にOMOを導入すれば、効率的に運用〜成果の創出までつなげられます。
今回はOMOの事例7選を、パートナー会社の選定ポイントなども含めて紹介します。OMOの導入事例を把握して、自社でスムーズに運用して売上拡大につなげましょう。
OMOの事例7選
以下のOMO導入事例7選をご紹介します。
- アプリから店舗での試着予約ができる
- スマホで注文できる実店舗
- ビデオ通話で内装・インテリアを閲覧できる
- 買い物ポイントをグループ会社で共有
- 実店舗の試着データを用いてECサイトで購入できる
- ECサイトアカウントで実店舗での決済ができる
- AIチャットを利用したオンライン・オフラインの連携診療
事例①アプリから店舗での試着予約ができる
日本のアパレル大手で、スマホアプリの機能を活用してOMOを実施している事例です。ユーザーが専用のスマホアプリで事前に気になる洋服をチェックして来店予約すると、当日販売員が考案したコーディネートで試着できる仕組みです。
ユーザーの購入履歴から事前に趣味・嗜好を把握した上でコーディネート提案できるため、当日のコミュニケーションがスムーズに行き、効率よく購買意欲を高められます。オンライン(ECサイト)で商品情報を確認してオフライン(実店舗)で着用感のチェック・コーディネート提案を受けられるなど、両者のメリットを活かしたOMO設計となっている点が特徴です。
事例②スマホで注文できる実店舗
日本の大手百貨店が取り組むOMO事例で、スマホを利用した新しい店内での購買体験を提供しています。新規オープンした店舗では、店内を見ながら気に入った商品があればスマホ内で購入できるシステムを整備している点が特徴です。スマホで決済できるため、レジ待ちなどの時間もかからずスムーズに商品を購入できるメリットもあります。
同店舗では連携しているECサイトが立ち上げられており、店舗に在庫がない商品に関してはオンラインでの注文も可能です。ECサイトで購入した商品を店舗で受け取るなどの使い方もできるため、オンライン・オフラインをスムーズに連動させて顧客体験の向上を図っています。
事例③ビデオ通話で内装・インテリアを閲覧できる
日本の大手家具店が取り組むOMO事例で、ビデオ通話システムを利用してショールームを閲覧できる仕組みを提供しています。ショールームから遠方にいる顧客でもビデオ通話を通して自宅から気になる内装・インテリアを閲覧できるため、移動の手間を省けて利便性が向上する仕組みです。
店舗だけでしか内装・インテリアを見られない不便さを解消し、オンラインと連携させて顧客体験の向上を目指しています。
事例④買い物ポイントをグループ会社で共有
大手小売業が実施するOMO事例で、自社のグループ内で買い物時に獲得できるポイントを共有する仕組みを構築しています。グループ内の店舗でポイントを共有できれば、使い道が増えて効果的に購買行動を促進できます。
また、各店舗で顧客の購買データを共有する仕組みも構築しており、状況に応じたプロモーションを実施している点も特徴です。例えば、顧客の購入店舗エリアが変わった場合、近隣グループ店舗も案内してグループを横断した送客を実現しています。
事例⑤実店舗の試着データを用いてECサイトで購入できる
大手メガネチェーン店では、実店舗で試着したデータを用いてECサイトで商品を購入できる流れを構築しています。視力・フレーム調整などのデータを一度記録しておけば、何度も店舗に行く必要がなく自分に合ったメガネをオンラインで購入できるのがメリットです。
以前まではオンラインで購入する場合、メガネの度数などを自分で記録しておく必要がありました。店舗の着用データをECサイト上でも活用できる仕組みにして、離脱率の低下を防いでいます。
事例⑥ECサイトアカウントで実店舗での決済ができる
大手ECサイトが取り組む事例で、保有するアカウントで実店舗の決済ができる流れを構築しています。無人店舗を複数運営しており、スマホを持った状態で店内の商品を手に取りゲートを通過するとアカウントで自動決済される仕組みです。現金・カードなどを取り出して決済する手間を省けるため、顧客は楽に買い物ができます。
店舗内では複数のカメラが設置されており、システムと連携させているため無人状態で運営しています。人件費を削減できるため、店舗の運営コストを下げて営業できる点が魅力です。
事例⑦AIチャットを利用したオンライン・オフラインの連携診療
海外の保険会社がOMO取り組み事例で、AIチャットを利用したオンライン・オフラインの連携診療を行っています。ユーザーがスマホアプリで医師に健康相談できるシステムを提供しているのが特徴です。AIチャットによる問診を行い、ビデオ通話を通じてオンライン診察を受けられます。
もし何らかの処置が必要だと判断された場合は、アプリ内から診療予約を行ってオフラインでの受診も可能です。診療サービスで得られたデータは、顧客に合った保険商品の提案に活用されています。
OMOのパートナー会社選定のポイント
OMOのパートナー会社選定のポイントとして、以下の3つが挙げられます。
- 自社の業務環境に合った提案がある
- 追加費用がかかるか確認する
- サポート体制が充実しているか確認する
ポイント①自社の業務環境に合った提案がある
OMOのパートナー会社は、自社の業務環境を理解した上で提案できる企業がおすすめです。優れたOMOの実施戦略を提案してくれても自社の業務環境からかけ離れた施策であれば、スムーズに運営できるまで長い時間がかかってしまいます。大幅なシステム改修なども必要になるため、コストがかかりすぎてしまう点もデメリットです。
自社の業務プロセスなどを考慮した上で、最適なOMO戦略を設計して具体的なアクションプランを提案してくれる企業を選びましょう。自社に合った提案を行ってくれるか判断するためには、ホームページなどで事例を確認するのがおすすめです。自社と似た業務環境での実績があれば、ニーズを満たした提案をしてくれる確率が高くなります。
ポイント②追加費用がかかるか確認する
OMOのパートナー会社を選定する際は、追加費用がかかるかも確認しておきましょう。OMO戦略の実施には技術的な投資・人的リソースの投入が必要となるため、継続的な運用にはコストの正確な把握が重要です。
特にシステム導入を外部会社へ依頼する場合は、運用・メンテナンス費など必要に応じて発生する追加費用についても把握しておきましょう。トータルでかかる費用を算出して予算と照らし合わせ、継続運用が問題なくできるパートナー会社を見つけるのが重要です。
ポイント③サポート体制が充実しているか確認する
サポート体制が充実しているかも、OMOのパートナー会社選定でチェックしておきたいポイントです。OMOの実施には多くのシステムを活用する必要があるため、技術的なトラブルが発生したときのサポート体制は重要な選定基準となります。
技術的トラブルに関する問い合わせに24時間受け付けているなど、サポート体制が充実しているかを確認しておきましょう。企業によっては、顧客企業内で情報システム部の一員としてシステム・業務面をフルサポートしてくれるケースもあります。
OMOを導入する際の注意点
OMOを導入する際の注意点として、以下の2つが挙げられます。
- スムーズな運用まではある程度の期間が必要
- 導入するハードルが高い点に留意する
スムーズな運用まではある程度の期間が必要
OMOの導入からスムーズな運用に至るまでには、ある程度の期間を必要とします。OMOを導入する場合、新規システムの導入・各チャネルのデータ統合や社内体制の整備など多くの実施すべき作業があるためです。
OMOをスムーズに運用して成果を出す段階に至るまでには、長期的な視点での運用が必要です。OMOの導入・運用は一定期間の成果をもとに継続的な改善を必要とするため、売上拡大につながるまでは時間を要する点に留意しておきましょう。
導入するハードルが高い点に留意する
OMOの導入は、技術的なハードルが高い点に留意する必要があります。OMOの導入にはシステムに関する専門的な知見やデータ管理・分析の能力など、多くの専門知識・スキルを必要とするためです。
したがって、OMOの導入には実績があるパートナー会社の選定や内部ITチームとの協力が重要となります。OMOの導入で業務プロセスが大きく変わり、幅広い部署に影響を与える可能性があるため関係各所に情報共有しながら進めていく必要があります。
まとめ
OMOはオンラインとオフラインを融合し、一体化した購買体験を提供します。成功のためにはユーザーの行動を理解し、ニーズにあった購買体験を提供するのが重要です。
パートナー会社の選定では、自社の業務環境に合った提案能力・充実したサポート体制などをチェックしましょう。ただし、OMOで成果を出すためにはある程度の時間が必要です。以上の点を踏まえ、OMO戦略の成功に向けた取り組みを進めていきましょう。
なお、「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」はオンライン・オフラインのスムーズな連携をサポートできるサービスです。ECサイト・実店舗での商品情報・マーケティング施策を一元管理でき、OMOの実施を効果的にサポートします。
OMOの導入〜運用などの体制構築も支援してくれるため、初めて実施する企業にもおすすめです。OMOの導入を検討している企業様は、ぜひ「Omni-Base for DIGITAL'ATELIER」をご検討ください。以下のリンクより、資料をダウンロードできます。