OMOマーケティングとは?アパレル業界で注目される理由を解説

  • 2023.12.12
  • OMO

大手アパレルメーカーのほとんどは店舗とネットショッピングを保有しており、購買ユーザーはどちらでも欲しい商品を購入できる時代になりました。そこで今重要視されているのが「OMO」というマーケティング手法です。
本記事ではOMOとは何かを具体例とともに、オムニチャネルやO2Oとの違いについても併せて解説します。最後にOMOによるメリット(販売者/購入者)についても紹介します。

OMOとは

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OMOは、Online Merges with Offlineの略で、オンライン・オフラインの境界をなくすマーケティング戦略を指します。OMOはテクノロジーが進化し、日常生活がデジタル化されるにつれて数多くの場面で活用されるようになりました。例えば、スマホで商品を購入して実店舗で受け取る「モバイルオーダー」が代表的な例です。
オンライン・オフラインの垣根をなくすことで新しい購買体験を顧客に提供し、満足度の向上が図れます。次の章では、OMOについて具体的な事例を交えながら詳しく説明します。

OMOの具体例

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OMOの具体例として、以下の3つが挙げられます。

  • オンライン購入や在庫の取り置き
  • オンライン試着が可能
  • 顧客にカスタマイズされた購入体験

オンライン購入や在庫の取り置き

OMOの活用例としてオンラインで商品を購入し、店舗で受け取れる「モバイルオーダー」が挙げられます。ユーザーが自宅・職場など好きな場所で商品を選び、都合の良い時間に店舗で受け取れる点がメリットです。
商品の在庫をオンラインで確認し、取り置きを依頼できます。店舗に行っても、商品が売り切れていて買えないというリスクを避けることが可能です。特に人気のアイテムや期間限定商品、セール商品などをゲットしやすくなります。

オンライン試着が可能

オンライン試着もOMOの活用例として挙げられます。自分の体型・過去に購入した商品のサイズをECサイトに登録すると3Dの着用イメージを閲覧でき、オンライン上で自分に合った洋服を探すことができます。
オンラインでの買い物は実際に試着ができず、着用するまでサイズが本当に合っているか分からない点がデメリットでした。しかし、オンライン試着ができれば、自分の体型に合った服をインターネット上でも探せるため安心して購入できます。
オンライン試着によって、実際に店舗に行って試着する手間を省ける点もメリットです。

顧客にカスタマイズされた購入体験

OMOを活用し、顧客ごとにカスタマイズされた購入体験を提供する例もあります。例えば、顧客がオンラインで特定の商品を探した際、その情報を店舗側が確認できれば、情報をもとに店舗で関連商品を提案可能です。顧客は自分の好みに合った商品を効率的に見つけられ、ショッピング体験がより楽しくなり満足度が高くなるでしょう。

OMOとオムニチャネル、O2Oとの違い

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OMOと似た言葉に「オムニチャネル」「O2O」がありますが、それぞれの定義には以下のような違いがあります。

OMO(Online Merges with Offline) オンラインとオフラインを融合させるマーケティング戦略
オムニチャネル 顧客が複数のチャネル(店舗・オンラインなど)を通じて、一貫した体験を得られるようにする戦略
O2O(Online to Offline) オンラインの活動を通じてオフラインの取引・行動を促進する戦略

OMOとの違いは販売経路を分けている点です。オムニチャネルは、オンライン・オフラインのチャネルをはっきり分けた上で、顧客と接点をもつマーケティング戦略です。O2Oはオフラインでの販売に焦点を当てています。
一方で、OMOはオンライン・オフラインの活動が互いに補完して一体化することで、顧客にシームレスかつパーソナライズされた購買体験を提供するマーケティング戦略です。
上記のようにOMO・オムニチャネル・O2Oには違いがあるため、自社に適した戦略を選択するのが非常に重要となります。

OMOを実施するメリット

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OMOを実施するメリットは、販売者側と購入者側で違いがあります。以下の見出しで販売者・購入者のメリットを詳しく解説します。

販売者にとってのメリット

まず、販売機会損失を防げる点が、販売者側のメリットとして挙げられます。顧客が商品を探しているときに在庫が店舗にない場合、通常は販売機会を失ってしまいます。しかし、OMOを利用すると、店舗にない商品でもオンラインストアで注文できるため、販売機会の損失を防ぎやすい点がメリットです。
また、OMOはオンライン・オフラインでバラバラだったデータを統一することができます。データを一元化すれば、販売者は顧客の購入傾向・行動をより詳しく分析でき、効果的なマーケティング戦略を立てられます。

購入者にとってのメリット

購入者にとっても、OMOは多くのメリットがあります。OMOを利用すると、いつでもどこでも必要な商品を手に入れられる点がメリットです。例えば、店舗では売り切れていた商品を、オンラインで注文して店舗や自宅で受け取ることができれば、ユーザーにとってのメリットになるでしょう。
オンラインで商品を検索し、気になる商品を店舗で試着・購入をすることも可能です。OMOによって購入者は買い物の利便性が向上するため、ストレスのないショッピング体験を楽しむことができます。

OMOで売上を伸ばすポイント

OMOで売上を伸ばすポイントとして、以下の3つが挙げられます。

  • 販売チャネルを複数もつ
  • 実店舗のオンライン対応を進める
  • 幅広いデータを有効活用する

販売チャネルを複数もつ

OMOを成功させるためには、まず販売チャネルを複数もつことが重要です。オンラインストア・実店舗・SNSなど顧客が商品を探しやすいように、さまざまなチャネルを提供すれば、より多くの顧客にアプローチできる機会を増やせます。顧客は自分の好きな方法で商品を探して購入できるため、結果的に売上の増加が期待できます。

実店舗のオンライン対応を進める

実店舗のオンライン対応を進めることも重要です。オンライン対応が進まず、店舗のレジで商品を決済できるだけでは従来の販売方法と変わりません。オンラインでの注文・取り置き・店舗での受け取りなど、オンラインとオフラインをシームレスにつなげるサービスの提供体制を整えましょう。
顧客の利便性を高め、より多くの販売機会を生み出すことができます。

幅広いデータを有効活用する

幅広いデータを有効活用することも重要です。OMOでは実店舗とECサイトのデータを統合することで、顧客の購入傾向・行動をより詳しく把握できます。データを有効活用できれば、顧客のニーズに合わせた商品提案やパーソナライズされたマーケティング戦略を展開できる点がメリットです。
顧客に価値を感じてもらえる購買体験を提供できれば、満足度を高めてリピート購入を促進し、売上を伸ばせるでしょう。

まとめ

OMO(Online Merges with Offline)は、オンラインとオフラインの境界をなくして満足度の高い購買体験を提供するマーケティング戦略です。オンラインで商品を購入して店舗で受け取るなど、顧客に新しい購買体験を提供します。
オムニチャネルやO2Oとは異なるアプローチで、販売者・購入者の両方に数多くのメリットがある戦略です。ぜひともOMOを導入し、顧客満足度を高めて売上拡大に努めましょう。

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